チームブラピ 始動 Prologue

ベイダー卿

2012年04月23日 00:39




決定したのは18日の水曜日だった。

チームブラピ始動


それからの僕は夜も寝られない。
遠足の前の日が何日も続いているようだ。


本州では桜の季節も終わろうとしている今、ようやく北海道にも春が訪れた。







20日金曜日 夜

仕事を終えた僕はタクシーに飛び乗る。

待ちに待った日だというのに、こんな日に限って残業だ。
信号待ちが永遠に感じるくらい長い。

イライラしながら
家に着くなり風呂にザブン。
俗世間の垢を洗い流し、半年振りのパタゴニアのジャケットに腕を通す。

まるで昆虫が長い冬を越えて土中から這い出てくるような気分だ。

僕は荷物を積み込み一路車を走らせる。
目的地は巨匠a-bar宅だ。

今回の1発目
場所を何処にしようか悩んだが、
僕達チームブラピの原点「かぶと」
やはりここから始めよう、そう話が纏まった。

巨匠の車に荷物を積み込み
高らかに声を張り上げる。

Let's Go Montana !!

僕達のMontanaに向けて爆走するのだ。


今回の参加者は巨匠と僕の2名。
他の隊員は皆仕事で参加出来ない。
仕事ならば仕様がない。
仕事有っての遊びである。
寂しさは隠せないが、久々のMontanaである。

巨匠と僕は今年の計画を練りながら
笑い声と共に僕達のMontanaに辿り着いた。

4月の終わりとは言え、ここは北海道。
夜中の気温はまだまだ凍り付く程寒い。
ごそごそとバックの中からダウンジャケットを取り出し
寝床の設営に入る。
今回の寝床はテンティピだ。
MSRビックダディという選択もあったが
まだまだ寒い。ここは薪ストーブでしょうと
テンティピに決定した。

薪ストーブに薪を投げ入れて
ポカポカ春の陽気を奪い返したら
宴会開始。乾杯!!

時刻は午前2時。
ヒュードロドロと怪しげな方がお出ましする時間帯ではあるが
こちらはそんなものお構いなし。
出て来よう物なら七輪で焼いてつまみにしてしまおう。
それくらいのハイテンション。

これから出会うであろう虹子さんを思いながら杯を重ねる。
このままでは酒が足りない。
そう思い始めた頃
夜が明けた。

さあて出発だ。
僕達は麦酒缶をギュッと握り潰し放り投げ
バックから取り出したウェーダーに脚を通す。
寒いからかゴアテックスの生地が堅い。
このウェーダーも水を求めている。

さあ行こうか。

僕達は竿を手に取り、川に飛び込んだ。








続く








かも

関連記事