札幌食べ歩記 第2話

ベイダー卿

2012年02月15日 19:57





「LA SANTE」を出てタクシーに乗り込んだ僕達は一路すすきのを目指した。
フルコースを食した後である。
全くお腹は減っていない。
いやむしろ満腹だ。
少量の食事を間隔を開けて食するコースという食事は僕の満腹中枢を過剰に刺激していた。
苦しい。
でも隣に座っているのはあの素人D氏だ。
旨い物。旨い物。
浄土宗の坊主のように唱えている。
どこにお連れしようか悩んだが、僕の食の師がご推奨の「活食・隠れ酒蔵かけはし」に行くことにした。
時間が多少夜遅い為、運良く個室を取ることが出来た。
























かけはしに着いた僕達は奥座敷に通された。
やっと気兼ねなく煙草を吸うことが出来る。
僕は生き返ったようにプカプカしていると、向かいで素人D氏はメニューにかぶり付いている。
嗚呼これ美味しそう。あれも美味しそう。
幸せそうだ。
店員さんのお勧めを聞きながらあれこれ注文を済ます。






























































食事をしながら、素人D氏のこれからの計画や壮大な人生設計をお聞きする。
目を輝かしながら語る友の姿につい目頭が熱くなった。
僕にも何かお手伝い出来る事があれば何なりと言ってくれと率直な気持ちを伝える。
まずは目の前の大量の料理を喰ってくれと懇願された。
それは丁重にお断りした。
だってお腹一杯だもん。

日付が変わる頃一旦お開きに。
また明日と別れて帰路に就いた。

初日終了。

終わったばかりだというのに、雪祭りの氷像は既に壊されていた。

続く

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