浮島序章 ホーボーtoratakeda
1月24日午前9時
僕は再び旅に出るために家を出た。
風が強く雨が降っている。
今回の旅が過酷なものになるそんな暗示をうけた。
でも過酷な旅は構わない。
むしろ過酷であればあるほど記憶に残る旅が出来るからだ。
僕は天候とは裏腹に笑顔で駐車場に向かった。
まずは僕の子供達を実家に預けるために実家に向かった。
その道中、後部座席の息子からこんな質問が
「お父さん、この黒いヘルメットなあに?」
「ああ、それはダースベイダーのヘルメットだよ。」
「ダースベイダーって?」
「実はお父さんダースベイダーなんだ。」
言ってしまった。
幼い息子には酷すぎる告白だっただろうか。
少し心配になった。
「お父さんダースベイダーってかっこいいね。このボタン押すとコーホーコーホー言うよ。」
ああ息子よ。
君だけはダークサイドに墜ちないでくれ。
ちょっとださい空手着のルークのままでいてくれ。
そんなことを考えていると実家に着いた。
そこで息子達とお別れし、僕は一路茨城県浮島へ向かった。
シス卿達に会うためだ。
外はいつの間にか雨から雪に変わっていた。
つづく
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