遭難ごっこ 3日目

ベイダー卿

2011年01月10日 14:19



遭難ごっこ 3日目


僕はいまひとり帰路にいる。


ローバー隊は朝早く北に向け出立した。

僕達は家に帰れるという安堵からか寝過ごしてしまい、昼過ぎの出立になった。

折りからの大雪の後の快晴。

僕達はもっと慎重になるべきだった。

だが隊長のいない我が隊はまたも判断を誤ることになる。


Doo隊員
yukari隊員
かずと隊員
みゆき隊員


僕以外の全てが雪崩に巻き込まれた。

里が見えて皆がほっと肩を撫で下ろしたところだった。

西壁からの地響きが全てを呑み込んだ。

僕は発狂とともに隊員のビーコンを探るも反応はない。

全てが無だ。




僕はいま帰路にいる。

いや

十字架を背負って新たな人生の往路かもしれない。

まっすぐ伸びた道が希望であるように…。

僕は前を向いて歩んでいく。

果てしなく長い道を。



遭難ごっこ おわり















































もちろんフィクションです。

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